夢空間

去年惜しまれながら引退した「夢空間」。客車列車を追及する当鉄道でもこれは見逃せないと一年前にトミックスの通常版を購入w 今までここでは紹介していませんでしたが改めてここで(´ー`)。

夢空間は1989年にJR東日本が1988年に来日したオリエント急行を手本に製造した24系25形客車です。これいらい、新造された客車は1999年のカシオペア用のE26系寝台客車であり、24系25形客車新造のラストを飾った車両です。
24系25形ですが、14系とも併結が可能*1で、1989年10月25日に世界中の鉄道関係者を集めて日光で開催された世界鉄道デザイン会議のホスト列車として本格デビュー。その時はSERと電源車代用のスハフ14と併結したまさにスペシャルな編成でした。

通常版と限定版が出て、限定版が売れ残ったという珍しいものでしたが今は限定版も見かけなくなりました。オリ急'88と共に当鉄道のスペシャルトレインです。

展望食堂車のオシ25901号車。この屋根の丸み、どことなく20系客車のナハネフ22やナハフ20にそっくりですナ。内装は東急百貨店が担当したそうです。本来なら「オシテ」が相応しいと思いますが、次位に繋げられているオハフ25901が緩急車設備を有するため「オシ」です。
昔、横浜博でのJR東日本の出し物として桜木町駅前のヤード跡地に展示されていたのを見たことがあります。

オハフ25901。最後尾となるオシ25には緩急車設備がないためこちらに設備を持っていますが、テールランプや妻面監視窓はなくこの車両単独では最後尾にはなれません。従ってオハフとオシは二両ユニットでの運用が前提となっているようですね。ゴージャスなラウンジカーでバーやピアノがあります。松屋デパートが内装を担当。

オロネ25901。定員たった六名のスペシャル寝台車。内装は高島屋が担当。旧制度でいえば「オイネ」クラスではないでしょうか。

通常版に入っているマニ24。電源車不足から余剰となっていたマニ50を改造して24系の電源車として編入。荷物列車廃止で不遇を買っていた車両がブルートレインに抜擢。限定版ではカニ24が入っています。

夢空間は横浜博覧会での静態展示後、本線レール上に載せられて世界鉄道デザイン会議でのデビュー、そして営業運転を開始。主にVIP団体列車やクルーズ列車を中心に活躍。ただしそのほとんどは北斗星上越線経由での連結で管轄の違う九州ブルトレでは運用されずじまい。
夢空間「さくら」や「はやぶさ」といった列車も見たかったけどこの頃ブルトレ衰退期に差し掛かった頃で実現せず。一度でいいから東海道・山陽路をEF66に力強く牽引される夢空間を見たかったものです。

北斗星のほかには「わくら夢空間」として、新宿発・和倉温泉行きの臨時列車として使われた他、夢空間の西限は出雲市です。西日本に入る時は必ず上越・北陸経由で東海道経由はほとんどありません。出雲市行きの時は北陸本線から小浜線舞鶴線山陰本線と裏日本ルート走破という徹底ぶりですw

他の24系客車に比べて使用頻度も低かったので状態も良かったのだけど、JR各社の電車化の波には勝てず去年ついに引退。今のところ解体されずに尾久に留置されているようですが、出来れば鉄道博物館で展示という道をつけて欲しいものです。

*1:通常の24系25形は14系とは引き通し線に互換性がないため併結不可